97)Reproduction of Maka Dai Shogi(投稿中)

今年秋に幕張メッセで開催の国際会議、IEEE GCCE2014に、摩訶大将棋が投稿されました。私も第3オーサーで共著者となっています。摩訶大将棋では初めての国際会議エントリーとなりました。

 

論文タイトルは、Reproduction of Maka Dai Shogiです。採択されるかどうか、よくわかりません。Consumer Electronicsの会議ですので、摩訶大将棋の復刻ですと、多少、話題から外れるところがあります。採択率は50%ぐらいです。

 

発表にはElectronicsとの関連で、コンピュータ摩訶大将棋のことが少し書かれています。ただ、このことはそれほど重要ではなく、最大の結論は、摩訶大将棋は非常に面白い将棋である、ということです。摩訶大将棋は大型将棋として作られただけ、おそらく指されたことはなかっただろう、これがこれまでの一般的な考え方だったと思いますが、事実はどうもそうではなさそうです。

 

今回、摩訶大将棋に関する英語の文献をかなり調べましたが、無茶苦茶な内容が多かったです。Webの英語版サイトや摩訶大将棋の英文マニュアルもゆっくり作っていかないといけません。チェスをしている人が、ジャイアント・チェスとしての興味を持ってくれることを期待しています。クイーンはチェスで一番強い駒ですが、摩訶大将棋だと、法性、教王、鉤行、摩かつ、師子、狛犬の次あたりの強さの駒になります、という一文もエントリーした予稿には入っています。

 

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コメント: 3
  • #1

    長さん (水曜日, 11 6月 2014 09:41)

    英語で書いてあっても、日本人のペーパーも、なかなかの物があるのでは。
    学術論文では、元プロ棋士でおられる飯田弘之先生が、静岡大学におられた頃、静岡大学と県立広島大学の先生を加えて何人かで研究した、昔の駒数の多い将棋についての、「面白さのPC解析」の研究、は、まとも、かつ、示唆する点が多いように思いましたね。着手空間の広さや変動(迷うほど、適度に合法手が有るのか。後半も面白さが持続するのか)、最善種を指した時の局面評価値の変動程度(いい手だなあ、と感心させるような、適度に急展開のある、手が存在するような、ゲームなのかどうか)、といったパラメータを抽出した事は、面白い将棋・チェス型ゲームの本質に迫る、大事な研究だったと、以前日本語の論文で読んで、私も感心したもんです。
    以上踏まえて、チェスの研究者へ期待されているようですが、シャンチーの研究者へ、さしあたり摩訶大将棋の紹介には力を入れてはどうでしょうね。
    研究者の方はどの国の方も、論文は英語で読むんでしょうが。晁補之の広象戯を知っている中国のゲーム研究者に、「囲碁型象戯」の一種として摩訶大将棋に興味をもってもらえると、指された可能性の高いゲームとして、今後急発展するかもしれないですね。
    それに比べて。御説のように欧州の日本の歴史将棋の研究は、天竺大将棋への偏りが強すぎるという点では、御指摘のように粗雑なようですね。
    欧州の研究者には、私のコメント冒頭で述べた、飯田弘之先生のグループの研究をからめながら、天竺大将棋に比べて、序盤のこれより少しおとなしいゲームの方が、人間には面白みを感じやすいという点を述べ、「天竺大将棋一辺倒」の現状を、欧州では変えるように誘導されてはどうでしょうね。欧州では一部で、はげしい、偶数型升目の将棋が好まれているようですが、評価値の振れが大きすぎる天竺大将棋型のゲームというのも、実際には攻略法が見えやすくて、あんまり奥が深く無いんですよね。

  • #2

    長さん (水曜日, 11 6月 2014 09:48)

    あっ。書き忘れましたが。「奔王の強い駒ランキング」の所で、自在王が抜けているように思います。

  • #3

    T_T (火曜日, 01 7月 2014 00:29)

    コメントありがとうございます!

    時間なくまだ文献が読めていない状態です。読みましたときにまた投稿いたします。天竺大将棋が人気なんですか、全然知りませんでした。天竺大将棋でそうなら、摩訶大将棋は流行しそうです。

    中国での発表の件ですが、もし採択されれば(かなりむずかしいですが)、今年12月に実現します。その場合、はじめての海外での発表となります。この件もまた後日に。