206)将棋史に関する疑問:平安将棋の謎

以下に質問だけ置きます。原初の将棋だと考えられている平安将棋(二中歴に記載されている将棋)に関する質問です。どの質問にも、これまできちんとした答えは出ていません。

 

ところで、前稿で紹介したシナリオに沿えばある程度の説明ができます。その際、ひとつだけのシナリオで全部を説明可能という点が重要です。1)についてはこうこう、2)についてはこうこう、3)については・・・、というような個別の答えはこれまでにもありましたが、全部をまとめて説明できるシナリオがあるとすれば、そのシナリオの方が正しいのではないかと現状考えています。

 

1)なぜ歩が3列目に並んでいるのか(シャトランジもチェスも2列目に並ぶ)。

 

2)平安将棋が将棋の起源だとすれば、なぜ基本的な動き(前後左右に動く・ななめだけに動く)の駒がないのか。金将や銀将は前後非対称の動き。桂馬や香車の動きも同じく前後非対称。一方、シャトランジやチェスではすべての駒が前後対称かつ左右対称に動く。

 

3)玉金銀桂香の駒名の由来は何か。従来の説では根拠が希薄であるし、また、その説では、上の1・2の質問の答えとも全くリンクしない。

 

4)二中歴に書かれている「玉将だけにすれば勝ち」というルールはどこから来たのか。世界の将棋類は、通常、玉将相当の駒を取れば勝つというルール。

 

( 2017.03.07 15:30 )