252)将棋黎明期に交点置きの将棋はあったでしょうか

― 中国象棋の駒は交点置きで、日本の将棋の駒はマスの中に置く。もし将棋が中国伝来だったとすれば、なぜ将棋は交点置きではないのか。ー という問いかけは、将棋史では定番です。将棋は昔から交点置きではなかったというのが大前提でした。

 

本稿のタイトルの件ですが、

大大将棋(横17路)が交点置きの将棋だったようです。実は、江戸時代の文献の中にその記述が見つかっています(本ブログでは未投稿。3月に学会発表予定です)記述の信頼性が確認できれば、文献学的には、この件確定です。

 

本ブログでも、文献からではありませんが、交点置きの件、

投稿246)大大将棋の将棋盤:平安京の街路を象棋風に使う

投稿249)ある空想2:原初の摩訶大将棋が交点置きだった可能性

で、間接的に導いています。このこともあって、かなり贔屓目に見てしまってるわけですが。。。

 

大大将棋が交点置きだったのですから、それ以前にあった摩訶大将棋は、当然、交点置きだったでしょう(当初は)。本稿の文献は、昨日のとは違って、よく知られた文献です。目につかないところでの記述ですので、皆さん、読まれていないと思います。他の箇所にも、この文献にしかない貴重な記述もあり、信頼性大なのではと。正しい情報源(古文献)が当時まだ残っていたのでしょう。と考えざるを得ません。多少不思議ではあるのですが。江戸時代の文献ですので。

直接お見せします。ご意見下さいませ。